第 6 章 数学
この章で分かること
この章の数字だけは、目安ではなく確定値です
ポットオッズ:コールに必要なエクイティ
式:ベット額 ÷(ポット+ベット×2)
| ベットサイズ | 必要エクイティ | 3 回に 1 回勝てばよい目安 |
|---|---|---|
| 25% | 16.7% | 6 回に 1 回で足りる |
| 33% | 19.9% | 5 回に 1 回 |
| 50% | 25.0% | 4 回に 1 回 |
| 66% | 28.4% | 3.5 回に 1 回 |
| 75% | 30.0% | 3.3 回に 1 回 |
| 100% | 33.3% | 3 回に 1 回 |
| 150% | 37.5% | 2.7 回に 1 回 |
| 200% | 40.0% | 2.5 回に 1 回 |
暗記これは暗記。実戦中に計算している時間はありません。8 つの数字だけ覚えれば足ります。
MDF:降りすぎないための下限
式:ポット ÷(ポット+ベット)
| ベットサイズ | 守るべき最低頻度 | 降りてよい上限 |
|---|---|---|
| 25% | 80.0% | 20% |
| 33% | 75.2% | 24.8% |
| 50% | 66.7% | 33.3% |
| 66% | 60.2% | 39.8% |
| 75% | 57.1% | 42.9% |
| 100% | 50.0% | 50% |
| 150% | 40.0% | 60% |
| 200% | 33.3% | 66.7% |
相手が小さく賭けてくるほど、こちらは降りてはいけません(33% ベットには 75% 守る)。ただし MDF は「搾取されない下限」であり、ブラフを打たない相手に対しては守る必要がありません。
バリューとブラフの比率
リバーで賭ける側の計算。式はポットオッズと同じです
| ベットサイズ | ブラフの割合 | バリュー:ブラフ |
|---|---|---|
| 33% | 19.9% | 4 : 1 |
| 50% | 25.0% | 3 : 1 |
| 75% | 30.0% | 2.3 : 1 |
| 100% | 33.3% | 2 : 1 |
| 150% | 37.5% | 1.7 : 1 |
| 200% | 40.0% | 1.5 : 1 |
意味
- 大きく賭けるほどブラフを増やせる=相手により多くのフォールドを要求しているから
- 逆に言えば、大きく賭けるならブラフの弾数が足りているか先に確認する
- 弾数がないのに大きく賭けると、バリューに偏り、読まれて降りられる
エクイティの概算:2 と 4 の法則
アウツ × 2 = 次の 1 枚、アウツ × 4 = 2 枚で完成する確率
| ドロー | アウツ | ターンまで | リバーまで |
|---|---|---|---|
| フラッシュドロー | 9 | 19% | 35% |
| オープンエンド | 8 | 17% | 31% |
| ガットショット | 4 | 9% | 16% |
| FD + OESD | 15 | 32% | 54% |
| オーバーカード 2 枚 | 6 | 13% | 24% |
| ポケットペア → セット | 2 | 4% | 8% |
注意:×4 が使えるのは、実際に 2 枚とも見られる時(オールインなど)だけです。ターンで追加のベットに直面するなら、×2 で計算します。ここを混同すると、コールの根拠が崩れます。
インプライドオッズとリバース
今のオッズが足りなくてもコールできる/できない理由
インプライドオッズ
- 完成した時に追加で取れる分を含めて計算する
- 条件:スタックが深い・相手が支払う・手が隠れている
- セットとスーテッドコネクターの根拠はこれ
成立しない時
- スタックが浅い(SPR が低い)
- 相手がタイト
- 完成が見えやすい(4 フラッシュ)
リバースインプライドオッズ
- 完成しても、さらに失う可能性を含めて計算する
- ドミネートされている時に発生する
- A9o・KJo をコールしてはいけない根拠
見分け方
- 「当たった時、相手はどんな手で払うか」
- 払う手が全部自分より上なら、それは逆オッズ
同じ 20% のドローでも、当たった時に大きく取れるなら価値があり、当たっても負けるなら価値はありません。ポットオッズだけでは判断できない部分です。
コンボカウント:ボードで何枚減るか
相手のレンジを数字にする作業です
| ハンドの形 | 基本 | ボードに 1 枚 | ボードに 2 枚 |
|---|---|---|---|
| ポケットペア(AA) | 6 | 3 | 1 |
| アンペア(AK) | 16 | 12 | 9 |
| スーテッドのみ(AKs) | 4 | 3 | 2 |
| オフスーテッドのみ | 12 | 9 | 7 |
| 自分が 1 枚持つ場合 | - | 上記と同じ計算 | - |
実戦での使い方
- 相手のバリューを 3 種類挙げ、コンボを足す(例:AK 9 + AA 3 + KK 3 = 15)
- ブラフ候補も同様に数える
- ブラフ ÷ 合計が、ポットオッズの必要エクイティを超えるかを見る
EV 計算:ブラフが成立する条件
式:成功率 × ポット -(1 − 成功率)× ベット額
例:ポット 10BB に 7BB のブラフ
相手が 45% 降りると仮定すると
0.45 × 10 = +4.5BB
0.55 × 7 = −3.85BB
合計 = +0.65BB
つまり、このブラフは利益が出ます。
ブラフの是非は好みではなく、この一行で決まります。
損益分岐点
- 必要な成功率 = ベット ÷(ポット+ベット)
- 7 ÷ 17 = 41.2%
- 42% 以上降りるならブラフは成立する
注意点
- 「降りる確率」は推定値。ここが唯一の不確実要素
- だから相手の観察が、この式の精度を決める
- 式は正しくても、入力が雑なら答えも雑になる
実戦で本当に使う数字はこれだけ
残りは、レビュー中に計算できれば十分です
| ポットオッズ 4 個 | 25%→17% / 33%→20% / 50%→25% / 100%→33% |
| MDF 3 個 | 33% ベット→75% / 50%→67% / 100%→50% |
| ドロー 3 個 | FD 35% / OESD 31% / ガット 16%(リバーまで) |
| 比率 2 個 | 50% ベット→ブラフ 25% / 100%→33% |
| コンボ 3 個 | ペア 6 / アンペア 16 / スーテッド 4 |
この 15 個の数字を覚えるだけで、実戦中の計算はほぼ不要になります。暗記ここは暗記対象です。