プリフロップ・レンジの地図
6-max ノーリミットホールデム / 有効スタック 100BB / オープン 2.5BB
プリフロップ・マトリクス
数字はすべて概念的目安(ソルバー出力ではない)です。
UTG からのオープン(レイズファーストイン)
- オープン
- フォールド
レンジ全体 16.1%(目安)
BBvCO, SBvBTN, BTNvUTG, COvUTG は第1版の値のまま(幅の再調整をしていない)
ハンドをタップ
各ハンドのアクション配分と、そのハンドが選ばれる理由を表示します。
このスポットの構造
最もタイトなポジション。後ろに5人残っているため、3betされる確率とマルチウェイになる確率の両方が最大になります。だからオフスーテッドのブロードウェイ(KJo, QJo)が真っ先に削られ、代わりにスーテッドのA-xやコネクターが残ります。ドミネートされにくく、フロップでナッツを作れる形が優先されるからです。
壁紙チャート
ロック画面向けです。ホーム画面にするとアイコンで大半が隠れます。
壁紙は独自の配色(赤・橙・黄・緑)を使っています。
壁紙チャート
- UTG から
- HJ から
- CO から
- BTN のみ
- 薄い塗り=混合
- 降りる
自分の席の色と、それより濃い色だけレイズ
覚える表ではなく、読むための地図です。数字はすべて概念的な目安で、最終的な検証はソルバーの仕事になります。
この資料の前提
先に、どこまで信じてよい資料なのかをはっきりさせます
数字は「概念的目安」
ここに出てくる頻度は、ソルバーの出力そのものではありません。レンジの構造から導いた目安です。「A8s は 50%」といった小数点をそのまま暗記しないでください。
信じてよいのは構造
ポジションが後ろになるほどレンジが広がる順序、スーテッドが優位である理由、A ブロッカーの働き。これらはどの設定でも変わりません。
検証が必要なもの
SB の戦略(リンプを含む混合)、BB のディフェンス幅、4bet の混合頻度。レーキとプールの影響が大きく、打つステークスごとに再検証が要ります。
ポーカーに必勝法はありません。目的は長期的な EV の最大化です。
13×13 表の読み方
169 通りの組み合わせを 1 枚に畳んだもの。まずこの配置を身体で覚えます
BTN からのオープン(レイズファーストイン)
- オープン
- フォールド
レンジ全体 47.6%(目安)
配置
- 対角線=ポケットペア。各 6 コンボ
- 右上=スーテッド。各 4 コンボ・全体の 24%
- 左下=オフスーテッド。各 12 コンボ・全体の 71%
色の高さ=頻度
- 下から塗られた割合が、そのアクションの頻度
- 塗りつぶし=ほぼ常にそのアクション
- 半分だけ=混合。どちらでもよい
最初に見る場所
- 左上の角(強いハンド)ではなく、色の境界線
- 境界の理由を説明できれば、表は要らなくなる
例:BTN のオープンレンジ。スーテッドがほぼ全部入り、オフスーテッドで線引きが起きているのが分かります。
ポジションでレンジが変わる理由
後ろに残っている人数が、そのまま参加できるハンドの幅を決めます
オープン頻度(目安)
① 3bet される確率
- UTG で開けると、後ろに 5 人が控えている
- 誰か 1 人でも 3bet すれば不利になる
② マルチウェイになる確率
- 参加者が増えるほどワンペアの価値は落ちる
- だから前の席はナッツを作れる形が残る
③ エクイティ実現率
- ポジションがあると勝ち切れる確率が上がる
- BTN でレンジが倍になるのはこの差が理由
壁紙チャートの使い方
誰もレイズしていないポットで、自分の席の色まで参加します
壁紙チャート
- UTG から
- HJ から
- CO から
- BTN のみ
- 薄い塗り=混合
- 降りる
自分の席の色と、それより濃い色だけレイズ
読み方
- 最も濃い赤=UTG から/濃い赤=HJ から/中間の赤=CO から
- 淡い赤=BTN のみ。灰=降りる
- 自分の席の色と、それより濃い色だけレイズ
- 薄い塗り=混合。迷ったら降りてよい
使ってはいけない場面
- 前に誰かがレイズしている(オープン専用)
- 自分が SB / BB にいる(別レンジになる)
- スタックが 100BB から大きく外れている
固定すること
オープンサイズは 2.5BB。手ごとに変えない
サイズをハンドごとに変えると、それ自体が相手への情報になります。
UTG のオープンレンジ
一番タイトな席 / 全ハンドの約 16%(目安)
UTG からのオープン(レイズファーストイン)
- オープン
- フォールド
レンジ全体 16.1%(目安)
結論
- ポケットは 55 以上が中心。22〜44 は混合
- スーテッドの A-x は A2s まで残る
- オフスーテッドは AJo・KQo で止める
理由
- 後ろに 5 人。3bet とマルチウェイを最も受ける
- KJo より、ナッツを作れる A5s・98s が優先
- キッカーではなくブロッカーとプレイアビリティ
よくある間違い
- 「A が付いているから」で A9o・ATo を開ける
- KJo を強い手だと思い込んでしまう
HJ のオープンレンジ
1 人分だけ広がる / 全ハンドの約 21%(目安)
HJ からのオープン(レイズファーストイン)
- オープン
- フォールド
レンジ全体 21.3%(目安)
結論
- 22+ と A2s+ が全部入る
- K8s・Q9s・J9s など 1 ギャップが解禁
- KJo・QJo が混合で加わる
理由
- 後ろが 4 人になり、ポジション有利が増える
- エクイティ実現率が改善し参加ラインが下がる
- 「弱くても戦える手が増える」広がり方
よくある間違い
- UTG レンジのまま使い、機会を捨てている
- 逆に CO と同じ感覚で開けて 3bet に潰される
CO のオープンレンジ
ここから攻撃側に回る / 全ハンドの約 29%(目安)
CO からのオープン(レイズファーストイン)
- オープン
- フォールド
レンジ全体 28.6%(目安)
結論
- スーテッドは K7s・Q8s・J8s・T7s まで
- スーテッドコネクターは 54s まで全部入る
- オフは A9o+・KTo+・QTo+・JTo
理由
- 残るは BTN とブラインド 2 人だけ
- A5o が入るのはホイールとブロッカーのため
- キッカーより「フロップで何を作れるか」
よくある間違い
- BTN と同じ幅で開ける(BTN はまだ後ろ)
- スーテッドを過大評価。フラッシュ完成は約 6%
BTN のオープンレンジ
最も価値のある席 / 全ハンドの約 48%(目安)
BTN からのオープン(レイズファーストイン)
- オープン
- フォールド
レンジ全体 47.6%(目安)
結論
- スーテッドはほぼ全部(K2s・Q2s まで)
- オフも A2o・K6o・Q9o・J9o まで広げる
- ここだけレンジの半分近くを開ける
理由
- 残りは 2 人。全ストリートでポジションを持つ
- 基準は「1.5BB を有利に取りにいけるか」
- 弱くても降ろす手段と降りる手段の両方がある
よくある間違い
- 広く開けた後、3bet で全部降りてしまう
- 広さに引きずられポストフロップまで緩くなる
SB のオープンレンジ
広いが最も難しい席 / 全ハンドの約 40%(目安)
SB からのオープン(レイズファーストイン)
- オープン
- フォールド
レンジ全体 40.1%(目安)
結論
- 相手が BB 1 人なので数字の上では広い
- ただしポストフロップは常にポジションなし
- ソルバーはリンプを含む混合戦略を使う
理由
- 勝てる理由は「相手 1 人」、負ける理由は OOP
- この 2 つが釣り合う場所が境界になる
- A5o・A4o が厚いのはブロッカーとホイール性
よくある間違い
- BTN と同じ感覚で開けて踏み込まれ続ける
- リンプを「弱い行動」と決めつける
誰かがレイズした後の 3 択
フォールド・コール・3bet を、どの軸で分けるか
3bet
レンジの上と、ブロッカーを持つ下端。真ん中は使いません。バリュー(QQ+ / AK)とブラフ(A5s〜A2s)に分かれた形をポラライズと呼びます。
判断の順番
- 相手のポジション(=相手のレンジの強さ)
- 自分のポジション(先に動くのは誰か)
- 後ろに残っている人数(スクイーズの危険)
コール
3bet するには弱いが、ポットオッズとインプライドオッズで戦える手。ポジションがあるほど厚く、後ろに人が残っているほど薄くします。
覚えておく形
- 相手が強いほどバリュー基準を上げる
- ブラフはブロッカーを持つ手に絞る
- 同じ手でも役割はスポットで変わる
フォールド
ドミネートされる手はここです。KJo や A9o は、ポットオッズ上コールできるように見えても、当たった時ほど負ける形が多くなります。
BB vs BTN のオープン
3bet 約 12% / コールは半分近くまで広がる
BB が BTN の 2.5BB オープンに対して(1.5BBコールで約3.5:1)
- 3bet
- コール
- フォールド
レンジ全体 43.4%(目安)内訳の目安:3bet 12.0%・コール 40.7%(重複はコール側で調整)
■ 紫=3bet ■ 緑=コール ■ 灰=フォールド
結論
- 最も安くコールできる席。降りない手が多い
- 3bet は QQ+ の上と A5s〜A2s に分かれる
理由
- BTN が 48% と広いのでバリュー基準も下がる
- ただし常に OOP。コール後は殴られやすい
よくある間違い
- 「安いから」で K3o まで全部コールする
- 3bet を中途半端な手(KJo・A9s)で作る
BB vs UTG のオープン
3bet 約 6% / コールも大きく絞る
BB が UTG の 2.5BB オープンに対して
- 3bet
- コール
- フォールド
レンジ全体 20.2%(目安)内訳の目安:3bet 5.5%・コール 18.9%(重複はコール側で調整)
■ 紫=3bet ■ 緑=コール ■ 灰=フォールド
結論
- 相手は最強レンジ。3bet は QQ+ と AK が中心
- ブラフは A5s・A4s に集約する
理由
- UTG は 16% のみ。上から当てるしかない
- A5s は相手の AA・AK を減らしつつ戦える
よくある間違い
- KJo・A9o でコールしてしまう
- BTN 相手と同じ 3bet を作り 4bet で潰される
BTN vs CO のオープン
3bet 約 9% / コールを厚く持てる
BTN が CO の 2.5BB オープンに対して
- 3bet
- コール
- フォールド
レンジ全体 19.5%(目安)内訳の目安:3bet 9.4%・コール 12.7%(重複はコール側で調整)
■ 紫=3bet ■ 緑=コール ■ 灰=フォールド
結論
- ポジションを持ったままコールできる
- だからコールレンジが厚くなる
理由
- 最後に動けるのでエクイティを実現しやすい
- 3bet は A5s〜A2s がブラフ、TT+ がバリュー
よくある間違い
- ブラインドのスクイーズを忘れて緩くなる
- スクイーズが多いプールでは 3bet を増やす
なぜ A5s がブラフに使われるのか
「強いから」ではなく「相手の強い手を減らすから」使います
6 → 3
16 → 12
約 35%
相手の AA が半分に
自分が A を 1 枚持つだけで、相手が AA を持つ組み合わせは 6 から 3 に減ります
A5s が選ばれる 4 つの条件
- ブロッカー:相手のバリューを直接減らす
- エクイティ:降ろせなくても勝ち目が残る
- プレイアビリティ:フロップ以降も打てる
- ナッツ性:当たれば最強クラスになれる
相手の AK も減る
AK は 16 コンボありますが、A ブロッカーで 12 に。降ろしたい相手が減ります
だから 76s はブラフに向かない
- ストレート性はあるが、相手の手を減らせない
- 76s はコールで使う手。役割がまったく違う
- この違いが、暗記と理解の分かれ目
降ろせなくても戦える
コールされた場合も、ナッツフラッシュ性と A2345 のストレート性でエクイティが残ります
境界にあるハンドを説明できるか
表の端にある手ほど、理由を言葉にする練習になります
KJo 前の席のレイズにコールしてはいけない代表格。相手の AJ・KQ・AK にドミネートされ、K か J に当たっても負けている形が多くなります。BTN からのオープンには十分使えます。
A9o A が付いているので強く見えますが、コールした時に相手が持つ A はほぼ全部が上(AT〜AK)。当たった時ほど損をする、リバースインプライドオッズの教科書です。
76s 単体では弱いのに、CO・BTN では自信を持って開けます。ストレートとフラッシュの両方に届き、相手のレンジが持っていないナッツを作れるからです。3bet ブラフには使いません。
練習法:表の端のハンドを 1 つ選び、なぜそこが境界なのかを声に出して 30 秒で説明する。
4bet と 5bet
100BB では、4bet した時点で「降りるか全部入れるか」に近づきます
4bet:サイズが構造を決める
- IP は 2.2〜2.5 倍。安く降ろせるのでブラフを厚く
- OOP は 2.5〜3 倍。よりポラライズさせる
- バリューは QQ+ と AK、ブラフは A5s〜A2s
よくある間違い
- ブロッカーのない手(76s)で 4bet ブラフを作る
- 相手が 4bet ブラフをしないのに AK で 5bet する
- 4bet した後、5bet にコールしてしまう
5bet:実質オールイン
- 100BB では 5bet ブラフはほとんど存在しない
- 4bet した A5s は 5bet には降りるのが基本
- レンジは QQ+ と AK が中心。JJ・AQs は相手次第
考え方の順序
- 相手の 3bet レンジは何か
- 自分の 4bet は何を降ろしたいのか
- 5bet されたら降りるか入れるかを先に決める
暗記・理解・状況判断を分ける
同じ表の中にも、性質の違う 3 種類の情報が混ざっています
暗記するもの
13×13 の配置と、ポジションごとのレンジ幅(16 / 21 / 29 / 48 / 40)。ここは反射で出る必要があります。
理解するもの
境界線が「なぜそこにあるか」。A5s が入って A9o が落ちる理由を、自分の言葉で説明できること。
状況判断するもの
混合のセル。ソルバーが「どちらでも EV が同じ」と言う場所なので、相手に合わせて割り切って構いません。
次にやること
- 1.ポジションごとのレンジ幅を、ハンドではなく数字で言えるようにする
- 2.境界ハンド(KJo・A9o・K5s・54s)について、なぜ境界なのかを 30 秒で説明する
- 3.相手のレンジを、自分のレンジと同じ 13×13 の形で頭に描く
- 4.その 2 つのレンジを持って、はじめてフロップの話に進む